ウォールストリートジャーナル、Appleの機密保持に対する執念を報道

昨日の記事ですが、AppleInsiderより。「Appleの機密保持に対する並外れた取り組みは、その製品計画をしっかりと守っているその他のハイテク企業と比べても尋常ではない」と、ウォールストリートジャーナル(WSJ)がAppleの口のつぐみ方を長文記事で紹介したそうです。
多くのハイテク企業が製品にコードネームをつけていますが、Appleはより踏み込んだやり方をしているそうです。「Appleはしばしば、同じ製品に部署ごとでほとんど関連のない別々のコードネームをつけている。もしもコードネームが漏れた場合、Appleはその漏えい元の部署を簡単に特定することが出来る(Nick WingfieldによるWSJの当該記事)。」
Appleのマネージャーたちは、極秘プロジェクトに関して誰が何を知っているか、説明を受けた人物を記録する「開示リスト」を使って、管理されているといわれているそうです。従業員が未発表の製品に関する取扱注意の書類を受け取る場合も、不注意な取り扱いを防ぐため、それらの多くには受取人の名前がデジタル透かしで入れられている、とレポートは伝えているそうです。
またAppleが最初に直営店の開設を検討し始めたときには、Steve Jobsは直営店計画の責任者であるRon Johnsonに、まず実物大のプロトタイプを建設するように命じたそうです。
「Jobs氏がストアに関してアナウンスしたときの言葉を借りると、"このプロジェクトは本当に極秘なので”、彼はJohnson氏と部下たちに、Appleの本社から離れたところにある封鎖された倉庫の中に、6,000平方フィート(約170坪)の店舗のレプリカをすっぽりと収めるよう命じた。(WSJ)」
同じようにクパチーノのApple社員も「電子バッジを支給」されており、「特定のエリアにのみ立ち入りを許可し」、他のエリアには入れないようになっているそうです。また、社内に入るためのドアには、「連れ立っての入室禁止」という表示が有り、ドアを開けておいてバッジシステムをすり抜けて入室できないよう、さらに警備員が目を光らせているそうです。
未発表の製品の機密保持をすることは、新製品の発表時により広範なパブリシティーを生み出すことが出来ますが、潜在的な提携企業や大きな顧客を逃してしまうといったような逆効果についても、WSJの記事はいくつか例を挙げて説明しているそうです。
とりわけ、HPとの提携によるiPodのOEMが停止になったのは、Appleの秘密主義が原因だそうです。また、Argonne国立研究所やNASAといった巨大な政府系の機関との複数年の取引も、同じ理由で流れてしまったそうです。
特に昨年のiPod nano対ウォークマンAの事例は、消費者向け製品のApple方式の強さが際立った好例だと思います。秘密主義が理由で大口契約を逃してしまうことがあるのも、最大限の効果を得るためには致し方ないことなのでしょうね。ただ、Xserveのような企業向けの製品は、少しは管理を緩くしてもかまわない気もしますが・・・。
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